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ヤシおりおり vol.39 純血?混血?世界最強の耐寒羽状ヤシ ブラジルヤシ
南米は人種の坩堝
というか、征服者により、インディオたちが蹂躙された結果、混血が進んでおり、

一説には、中南米には白人の血が全く混じっていない純粋なインディオや、インディオの血が入っていない純粋な白人はほとんどいないのではないかとすら言われている。


以上はウィキペディアの引用です。
ヤシの世界も混血ヤシが存在します。
古来より生産されているヤシにその傾向が顕著で、本日紹介するブラジルヤシもその一つ。
Butia属の
ブラジルヤシ
Butia capitata (Mart.) Becc., Agric. Colon. 10: 504 (1916). と
ヤタイヤシ
Butia yatay (Mart.) Becc., Agric. Colon. 10: 498 (1916).
で混血が進んでいるようです。
日本有数のヤシ生産農家、洋香園のブラジルヤシの販売ページに興味深い記載がありますので、引用いたします。

(ブラジルヤシとヤタイヤシの)両種は非常に似ていて見分けが付かない程だが、その違いは、葉の長さがヤタイヤシの方が若干長いのと、ブラジルヤシの方が葉柄の基部が長期間残りやすい。又、果実はヤタイヤシの方が少し大きく、色はブラジルヤシは橙色で、ヤタイヤシは橙色でも少し赤みが強い。只、日本で生産しているこの種は、交配してできてる物が多く、純粋な物は、殆ど無く、厳密に区別する事が難しい。よって日本の植木業界では、この両種を通称『ココスヤシ』と呼んで流通させている。


なお、洋香園さんのホームページトップはこちら
世界的に混血が進んでいるかは不明です。
形態としてほとんど同じの両種を植木生産現場で厳密に区別する必要はないのかもしれませんね。

前置きが長くなりましたが、ブラジルヤシの概要を記述しましょう。
と思いましたが、眠くなったので、詳細は明日に持ち越し~
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で、翌日
昨日の続きを書きましょう、眠いですが・・・
南米はブラジル、ウルグアイの乾燥地帯(サバンナ)原生の羽状ヤシで幹高5メートル
ブラジルヤシは英名
ピンド・パーム
ゼリー・パーム
ワイン・パームなどと呼ばれています。
種小名 capitataの意味は「頭部がついた」という意味で、樹幹の形に由来するようです。
直径18インチの太く立派な幹と、青白い緑色の弓形状にカーブした葉を持つ樹幹は遠くからでも目を惹きます。
葉軸に対して小葉が45度の角度で生えるために、葉が弓形状にカーブし、シャープな印象受けます。
古葉は相当な年月が経つまで脱落せず、いつまでも幹に固着しますが、古木になると脱落し、脱落根は不完全な円形になります。
雌雄同株で、黄色~オレンジ色の花が咲きます。
熟した果実は黄色~赤色までのバリエーションがあります。その種子は食することができます。
耐寒性は非常に優れており、熱帯地域よりはむしろ亜熱帯~温帯のほうが栽培に適します。
USDA:8-11
幹立ちする羽状ヤシのなかで恐らく世界最高の耐寒性を備えています。
ちなみに耐乾性も兼ね備えています。
ブティア属には似たような印象のヤシが多いですが、この紛らわしい属のなかでブラジルヤシを見分ける手がかりは、
・花序を包む仏炎苞 が青白く、すべすべしている
・葉柄の長い棘(8-11センチ)
・小さな花(3-8ミリ)
・果実(1.5-2.5センチ)
ブラジル南部の自生地のなかでも、北方と南方に2ヶ所自生地があり、それぞれの地域により形態に違いがあります。南部に自生するものは北部に物と比べると小型であることから、研究者によっては別種(Butia odorata)と扱うべきと考えています。
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参考文献
An Encyclopedia of Cultivated Palms
Palms Throughout the World
洋香園のブラジルヤシの販売ページ
シンガポール熱帯植物だより+あるふぁ
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【2008/12/08 23:31 】 | ヤシおりおり | コメント(2) | トラックバック(0)
かながわグリーンハウスに行ってきた 後編
かながわグリーンハウスに行ってきた 前編
の後半戦スタート
おもにバショウ科を紹介します。
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青い空、斑入りのバナナ
すばらしい景色ですね。
かながわグリーンハウスでバナナファンなら誰でも一度は食べてみたいキングオブバナナの結実を目の当たりにして感激しやした!
Musa x paradisiaca 'Vittata '
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かなりでかいです。
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葉の迷彩柄が最高に美しいですね。
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ハワイの王室だけが食べることが許された、門外不出のバナナだそうです。
国内のあちこちの植物園で開花結実の実績があるようです。
次は、大きな赤いバナナ
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葉柄が粉を吹き、いい朱色に染まってます。
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偽茎も真っ赤です。
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Musa acuminata 'Morado'
赤バナナです。


お近くの方は遊びに行ってみてはどうでせう。
県立相模原公園
かながわグリーンハウス
〒228-0828 相模原市麻溝台1889番地相模原公園内
かながわグリーンハウス管理事務所
TEL 042-778-6816
FAX 042-778-6817
【2008/12/08 22:15 】 | ヤシソテツ紀行 | コメント(0) | トラックバック(0)
ヤシおりおり vol.38 黄金ヤシ ゴールデン・リクアラ
100年に一度の大不況とか世間で喧伝されていて、ただでさえせわしない年末師走のすさんだ心を、ヤシでちょっぴり豊かにしようではありませんか。
ちゅうことで、リッチな黄金ヤシの登場です。
Licuala aurantiaca Hodel, Palm J. 134: 30 (1997).
という名のヤシです。
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ただし、画像はタイのノン・ヌッ植物園で撮影したものですが、ラベルには
Licuala paludosa Griff., Calcutta J. Nat. Hist. 5: 323 (1844).
とあります。
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アウランティアカは1995年にリクアラ・パルドサにそっくりでありながら、葉柄、葉軸が黄金色をした形態をもつとして発表されました。
ただしキューのチェックリストでは、Licuala aurantiacaはLicuala paludosaのシノニムとされています。
今後の研究に期待しましょう。
アウランティアカであるという前提のものに話を進めます。


特徴はなんといってもその色
ご覧下さい。
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渋いでしょう、そうでしょう
これを現地で見たときは惚れましたよ、一瞬で
黄金にふさわしい色だとおもいませんか。
種小名もそのものずばり「金色の」という意味です。
タイ、マレーシア原生の掌状ヤシで、株立ち状になる小型のヤシです。
自生環境は海岸沿いの低湿地
円形の葉がいくつかの部分に裂けて分かれています。
最近発表されたばかりのヤシなので、参考となる記述がありませんゆえ、すんませんが、これ以上詳述できません~
言葉じゃない、黄金色に酔いしれましょうではありませんか!
あそうそう、結実していました。
かわいい果実です。
onebythreeblog_20081207_03.jpg
リクアラ(ウチワヤシ)属の種子はほとんどの種類が発芽させるのに苦労するんですが、本種は発芽容易という記述を見ました。
うちも、どこかに発芽苗があるんですが、現在越冬中で探して写真に撮るのが面倒なので、今回は割愛します。


参考文献
An Encyclopedia of Cultivated Palms
Palms Throughout the World
【2008/12/08 00:10 】 | ヤシおりおり | コメント(2) | トラックバック(0)
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